医学部の選び方

今回は、医学部の選び方について書いていきたいと思います。

 

医学部志望の方々は結構やはり悩むと思うんですね。

どの医学部を受けるかっていうのは。

少なくとも自分の周りは結構悩んでましたね。(で、大体どんどんレベルを下げていってました)

 

まぁ、結局学力との相談になってくるわけですが、

 

ただ、受験生の方にはあまり本当の意味で想像つかないかもしれませんが、受かったら

 

最低でも6年、その大学に通うんです

 

何言ってんだこいつって思うかもしれませんが。

6年って長いですよ。中高合わせたのと同じ長さ。

現役でも18~24歳。入ったころはピチピチの高校生みたいなのが、出るころにはアラサー近くなるんです。(悲しいなぁ・・・)

 

で、入ったら、もう卒業するしかないんですね。中退なんかした日にはちょっと医学に詳しい、プライドだけやけに高い、使えない職歴なしの高卒が誕生するわけです。こりゃ悲劇ですよ。

 

というわけで、医学部っていうのは基本的に入ったら、長期間出れません。

 

受験生の皆様方には想像つきにくいかもしれませんが、「6年は長い」それだけは心にとめておいてください。

 

で肝心の選ぶ基準ですが。。。。。

 

①進級のしやすさ>②立地(都会度、将来住みたいところ)>③医学部の歴史(宮廷とか..)>>④偏差値>>>>>⑤関連病院が多い

 

だと自分は考えます。国公立の場合です。私立では学費も入ってくるかもしれません。

 

①ですが、先ほど申し上げたように6年は長いです。

それで留年するとただでさえ長いのがさらに長くなります。

一年間無意味に過ごすことになります。

 

それだけにとどまらず、学年が繰り下がることによって、友達がいなくなり、孤立しやすくなります。するとメンタルを病みます。そうするとさらに留年しやすくなります(留年の最大のリスクファクターは留年といわれています)。また親族からの風当たりも強くなるでしょう。

 

また女子学生にとって、18~24歳ぐらいの年齢は重要なものであり、そこでの1年を無意味につぶしかねません。

 

また、留年せずに医師になっていたら得られたであろう収入(手取り1000万程度)を得られなくなり、損失になります。

 

さらに実際には留年しなくても、ちょっと足を踏み外したら留年という状況での学生生活はストレスフルなものになるでしょう

 

というわけで、進級しやすい大学を選びましょう。

 

それで、進級しやすい大学の探し方ですが、

まず周りの医学部志望の人などから話を聞きましょう。

また興味のある大学の医学生に直接聞きましょう。確実な情報をくれます。

 

そのほかには文部科学省が「全医学部の進級・卒業試験・医師医師国家試験(第???回)の合格率」というのを毎年出しているようなので、これの卒業率(6年ストレート率)を3年分ぐらい見ときましょう。ただこれは「6年」ストレート率です。あなたがもし受験生として、これは6年以上前のデータ(進級しやすさ)になります。6年で変わってるかもしれません。

 

また進級率というのは、代によって変わってきます。

高校などでもこの学年は優秀、この学年は終わってるみたいなのありますよね。

医学部でも学年によって、この学年は優秀、この学年はぶっとんでる、この学年はなぜか知らないけどやたら留年してるみたいなのはあるわけです。

 

また不慮の事故により、一学年だけ誰も予期しなかった大量殺人(留年)が起こることがあります。

 

自分の大学ではコロナ全盛期の際、新入生がここだけはさぼったらヤバイという科目をみんなでさぼって、1→2回生の進級で前代未聞の大量留年したことがありました。

コロナで部活もなく、上の代からの情報が伝わってなかったんでしょうね(涙)。

 

というわけで、複数年(2.3年程度)見といた方がいいでしょう。

 

dazaifu-academy.jp

この大宰府アカデミーなるところのサイトが見やすいですね。

まぁ、なかったら文部科学省のサイトから引っ張ってきてください。

 

www.saijuken.com

このサイトにも同じところからの出典で、大学の進級の緩さを書いています。

大体あってるんですが、ちょっと違うなというところもあります。

一年分のみの情報に基づいているからでしょうね。

 

で、まずどこを見ても、だれに聞いても進級が厳しいというところはやめましょう。

 

でも、こっちの方がちょっと偏差値が高い、魅力的なプログラム?がある、ここは名門らしいなど言いたいことはあるかもしれませんが、やめておきましょう。入ってから後悔しかねません。

 

医学部に入る最大の目的は、医師になることです。

(偏差値自慢するためでも何でもありません。)

 

医師になりやすい大学を選びましょう。

 

で、どこを見ても、誰に聞いても進級が緩いというところは.....

おめでとうございます。はいったら勉強で留年することはほぼないでしょう(笑)。

 

まぁとりあえず言いたいことは、

 

やたら進級が厳しいと評判の大学は避けてください。

 

②③ですが、一応優先順位つけていますが、

あなたが何を優先するかによって変わってきます。

 

②に関してですが、

 

選んだ大学に入学すると、最低でも6年その近辺に住むことになります。

自分が住みたいところを選びましょう。繰り返しになりますが6年は長いです。

立地に関しては真剣に考えた方がいいと思います。

 

また学力が許すなら、できるだけ自分が将来住みたいところを支配圏としている大学に入るのがいいでしょう。

 

東京なら東大、慶応、大阪なら阪大、香川だったら香川大などです。

 

医師になってからは出身大学はほぼ関係ないといいましたが、医師もやはり人間です。

自分の大学と同じ出身大学だと親しみもわきますし、出身大学の同期先輩後輩のつながりがあるのも強いです。情報も得やすくなるかもしれません。生え抜きの方が色々とやりやすいでしょう。

 

遠くの名門大学よりも、近所の大学の方がいいと思います。

 

ただ立地は結構偏差値と相関してくるので、本当に学力との相談ですね。

 

で、③に関してですが、

 

私は偏差値ではなく、あえて医学部の歴史を選びました。

 

どうしても大学にはヒエラルキーのようなものがあります。

個人単位では出身大学がどうのこうのということはほぼありませんが、

その地域でヒエラルキーの高い大学に入れるなら、入っとくに越したことはありません。

 

ただ大学のヒエラルキーというのは、かならずしも偏差値と相関しません。

 

要するに、どれぐらい昔からこの地域に居座ってるか(医師を供給しているか)に相関します。昔からずっと居座ってるやつが、強いわけです。中国四国では岡山大学、関西では京大、阪大などですね。

 

思いっきり偏差値通りやないかという声も聞こえてきますが..

 

例としていえば、関西では神戸大学大阪市立大学和歌山県立医科も似たようなものです(ヒエラルキーの話ではです。暴論かもしれませんが)。偏差値ではずいぶん違いますよね。ただこれらの大学は阪大、京大以外という点では同じです。

 

中国四国でも岡山大学が君臨していて、そのほかはみんな似たようなものです(ヒエラルキーの話ではです。暴論かもしれませんが)。香川大学高知大学にどっちが偉いもクソもありません。

 

受験生は偏差値で大学をやたら細かくランク付けしたがりますが、要するに大学の分類としては旧帝大(+旧帝大みたいなとこ)とその他っていう感じです。

その他はどこも似たようなものです。あの大学がこの大学よりちょっと偉いとかそんなことありません。

みんな違ってみんないいんです(笑)。

 

それとプラス繰り返しになりますが、

個人単位では出身大学がどうのこうのとかいうことはほぼないです(例外はありますが)。

それよりもっと大事なことが山ほどあります。

 

というか、こういったヒエラルキーうんぬんよりも先ほど書いたように、できるだけ自分が将来住みたいところを支配圏としている大学に入る方がいいと思います。そっちの方が将来色々とやりやすいと思います。

 

⑥の関連病院ですが、

 

自分が受験生のころにですね、この大学は関連病院が多いからここがいいんだとかいう話をちらほらきいたもので、入れてみました。

 

結論からいうと全く関係ないです。まず大前提として、入学した大学の圏内でしか医者できないなんてことは今の時代ありえないです(地域枠のぞく)。

 

とすると学生のうちに、入った大学の関連病院が多くて得する?ことは5回生の末ごろから始まる、外病院の実習(クリクラ)でいろんな病院を選べるってことだけです。(べつに得してるかというと?)

 

また実際に医者になって関連病院があっちこっちにある大学の医局に入ると、

京都府内の病院で働いてていたのが、医局人事で来年からは突然静岡の病院にとばされる。

また常勤先は京都の病院なのに非常勤として週に一回静岡にいかなければならない。

ということも起こりえるそうでいいことばっかりとは限りません。

 

ということで、入学する大学の関連病院が多い少ないは本当にどうでもいいです。(とくに学生のうちは)

 

ということで以上だらだらかいてきましたが、要するに進級がきついところは避けようということです。

 

何かの参考になれば幸いです。

では。

 

※今回の記事は主に国公立医学部の話です、私学はちょっと話が違うかもしれません。医学生が書いたものなので、大学のヒエラルキー、関連病院などの項目に関しては不正確な面があるかもしれません。また何個も医学部を渡り歩いてるわけではないので、大学、地域によっては少々話が異なるかもしれません。ご了承ください。